【2023.10】「感染性胃腸炎の予防とケア」について

今回はわかさクリニック調布の院長・小野 文徳先生に「感染性胃腸炎の予防とケア」についてお話を伺いました。

汚染された食物を摂ったり、病原体が手からロに入ることで発症。十分な水分補給を心がけて!

感染性胃腸炎とは、細菌やウイルスなどの病原体が胃や腸などの腸管に入ることで定着・増殖し、下痢や嘔吐、腹痛、発熱などの症状が起きる病気です。
感染ルートとしては、「①病原体で汚染された食品を食べることによる感染」「②病原体が付いた手でロに触れることによる感染(接触感染)」「③病原体によっては空気感染」があります。食中毒も、汚染された食品を食べることにより発症する感染性胃腸炎の仲間です。

病原体が増殖する部位によって、小腸型と大腸型に大きく分けられる

感染性胃腸炎を引き起こす病原体にはノロやロタのような 「ウイルス性」 のものと、カンピロバクターやサルモネラのような 「細菌性」 のものがあります。 一般的に、ウイルス性のもののほうが症状は軽い傾向があります。こうした病原体が増殖する部位によって、大まかに「小腸型」と 「大腸型」 に分けられます。
「小腸型」 は、病原体が身体に入ってから発症まで数時間から2日程度と短いことが多く、症状は水様性の下痢が続くなど比較的穏やかです。
「大腸型」は、病原体が体内に入ってから発症まで数日経過していることが多く、症状は激しい腹痛や高熱など、重くなるケースが多くみられます。

食中毒も、感染性胃腸炎のうちの1っ。感染源となりやすい食品を覚えておこう

食べた物が原因で、胃腸炎のような症状になることを食中毒といいます。主な病原体の種類と、感染源となる食品、潜伏期間は表をご覧ください

感染性胃腸炎の感染源

もし胃腸炎のような症状が現れたときに:何を食べたのか。を覚えていると対処がしやすくなります。汚染されやすい食品と食中毒の関係を記憶しておくと、調理の時も注意を払うことができます。

感染性胃腸炎にかかったときの対処法と注意点

①まず脱水に気をつける

感染性胃腸炎は下痢を伴うことが多いため、 脱水に気をつける必要があります。特にお年寄りの場合には、 もともと脱水気味の方が多いので脇の下の湿り気をチェックします。脇の下を触ってみてカラカラに乾いていたら、脱水が進んでいる証拠です。水分補給をしましよう。

②経ロで水分補給をする

スポーッドリンクや経ロ補水液などで水分補給をします。水だけでなく、必す糖分と電解質も一緒に補うようにしましよう。
*この対処法をしていると、1〜2日程度で下が治まリます。ゆるい便が1週問程度続くのは問題ありません。

③もし非常に高い熱や酷い腹痛がある場合は医療機関へ!

症状が酷い場合には、 医療機関を受診してください。細菌性の胃腸炎だった場合、抗菌薬(抗生剤) の服用が必要になるケースがあります。

お年寄りの場合には、薬剤製の下痢にも要注意!

お年寄りの場合、新しいお薬を飲み始めたときに下痢をすることがあります。 “下痢があるから感染性胃腸炎かな?と思っていると、実は薬剤性の下痢ということも。もし新しいお薬を飲み始めたときに下痢が生じていたら、そのお薬を処方した医師に相談しましよう。

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