【2023.07】慢性腎臓病の早期発見について

腎臓は、一度悪くなると回復は難しく、加齢なども影響して悪化の一途をたどります。悪くなるスピードをゆっくりにし、腎臓が元気でいる時間をできるだけ長くすることが大切です。今回は高山医院の医師「竹森 愛 先生」に、慢性腎臓病(CKD)の早期発見についてお伺いしました。

腎臓は「気づかないうちに弱っていく。毎年検診をうけて早期発見&早目のケアを!

腎臓は”沈黙の臓器”と呼ばれており、慢性腎臓病(CKD)など、なにか不具合が起きていても、かなり進行しないと自覚症状がありません。そのため気づいた時には、透析が必要など、取り返しがつかない状態になっていることも少なくありません。慢性腎臓病とはどのような病気で、どのように早期発見すればいいのか。腎臓専門の高山医院・竹森愛先生にお話をお伺いしました。

腎臓は何をするところ?

腎臓の役割の1つは血液中から要・不要なものを仕分けること

腎臓は、腰より上の背中側に左右に1つずつある、そら豆のような形をした握りこぶし大の臓器です。腎臓の役割はいくつかありますが、そのもっとも重要なものが、血液をろ過して「体にとって不要なもの(老廃物など)」と「体にとって必要なもの」を仕分けすることです。余分な老廃物や水分、塩分などは尿として排泄します。

慢性腎臓病(CKD)とは

数か月~数年の経過で、腎機能が徐々に低下していく病気

「➀腎臓の障害」もしくは「➁腎機能の低下」あるいは➀➁の両方が3か月以上持続している状態を慢性腎臓病(CKD)と言います。”腎臓が悪いなんて自分には関係ない”と思うかもしれませんが、最新のデータでは成人の8人に1人がCKDの状態にあると推計されます。初期では自覚症状が全くないため、気づかないまま生活している人が少なくありません。

慢性腎臓病(CKD)の原因は?

動脈硬化を招くような生活習慣病や、喫煙、塩分の取りすぎが原因に

腎臓は毛細血管の集まりであり、動脈硬化につながるような生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症など)は、腎機能低下の要因となります。また、喫煙や塩分の取りすぎなどもリスク要因です。そして加齢も大きな原因となります。80代では、2人に1人がCKDの疑いがあるとされています。

特にご高齢の方は、腎臓に負担のかかる薬にご注意を

お薬には、主に腎臓で排泄されるものと、肝臓で代謝・分解するものがあります。高齢になると腎臓の機能も低下していきますので、主に腎臓で排泄されるお薬を多量に服用すると、腎機能の急速な低下を招きかねません。

特に以下の薬剤を服用する際には、「腎機能は大丈夫ですか」と確認したり、「腎機能が低下している」旨を医師に伝えましょう。

腎臓病に注意が必要な薬

早期発見には検診を受ける以外には方法はなし!尿、血液検査を必ず受けて

腎臓は、数か月~数年という時間をかけて少しずつ弱っていくので、気づいた時には透析や腎移植が必要になっていた、とならないよう、少しでも早く見つけることが大切です。自覚症状がないため、検診をして尿検査や血液検査の数値を診る必要があります。

尿検査(腎臓の障害を調べる)

主にたんぱく質の量を調べます。もし、尿たんぱくが養成の場合、腎臓に障害がある可能性があります。

血液検査(腎機能の低下を調べる)

血液中のクレアチニンという老廃物の量を調べます。「GFR」という腎臓の子宮体が老廃物を排泄する力が、60(㎖/分/1.73㎥/)未満だった場合、腎臓の働きが良くないということを示します。 検査で、➀か➁のいずれか、あるいは両方が3か月以上持続した場合、CLDとみなされます。

腎臓をいたわり、悪化させないためのケアQ&A

腎臓の機能は一度失われると、ほとんどの場合、回復することがありません。そのためなるべく早く異常を発見し、治療&ケアによって腎機能の低下を防いだり、スピードを遅らせることが大切です。日常生活ではどのようなことに気をつければいいのか、引きつづき、腎臓専門医の高山医院・竹森愛先生にお話を伺いました。

Q.早期では症状がないそうですが、どのくらいで症状が現れますか?

A.腎臓の機能が50%程度失われて、ようやく症状が現れます。

腎臓の機能が健康な時に比べて半分近くまで低下して初めて、自覚症状が現れます(表を参照)。ステージ3(腎臓の機能50%程度)では、夜中に何度もトイレに行く、血圧が上昇する、貧血になるなどの症状が現れます。ステージ4(腎臓の機能30%程度)では、疲れやすさ、むくみ、尿量の減少などが現れます。

つまり、何らかの症状が出て受診したときには、腎臓の機能はすでに半分以上失われていることがわかります。放っておくと透析療法が必要になる可能性があります。ステージ1~2のうちに食生活など生活習慣の改善をスタートし、薬物療法を開始することが大切です。年に1度の検診(健康診断)は必ず受けるようにしましょう。

腎臓病のステージ

Q.なかなか運動できません。やはり体は動かした方がいいですか?

A.腎臓は毛細血管のかたまり。血圧や血糖のコントロールが不十分だと、腎臓のはたらきが低下してしまいます。

腎臓は毛細血管のかたまりだとご紹介しましたが、高血圧の状態が続くと、腎臓の血管にも動脈硬化が生じ、腎臓のはたらきが低下してしまいます。腎臓を守るためにも高血圧は放置せず、医師の指導のもとコントロールしていきましょう。また、糖尿病の血糖コントロールが不十分で高血糖の状態が続くと、腎臓の中にある毛細血管のかたまり(糸球体)がダメージを受けてしまいます。高血糖状態が続くと、蛋白尿が出るようになり、腎臓のろ過機能が低下する恐れがあります。糖尿病の血糖コントロールもきちんと行っていきましょう。

Q.転ばないための歩き方を教えてください。

A.家の周りを散歩したり、家の中でストレッチやラジオ体操を!

週に2~3回、20~30分程度のウォーキングをしましょう。ゆっくり無理のないペースで歩くことが大切です。もし歩くのが難しい場合には、家の中で軽くストレッチをしたり、ラジオ体操をするのもオススメです。

Q.慢性腎臓病と診断を受けていますが、他科を受診するときに気をつけることはありますか?

A.腎機能が低下していることや、わかればステージを伝えて!

たとえば膝の痛みで整形外科を受診すると、エヌセイズ(NSAIDs)と呼ばれる、非ステロイド性抗炎症薬(いわゆる痛み止め)を処方されることが多いですが、飲み続けると腎臓の機能が低下するスピードが増してしまいます。また、内科などでよく処方される抗生剤も、使い続けると腎臓に負荷をかけてしまうので、ステージによって処方する量を調整すないといけない種類の薬剤があります。

他科を受診する際には「慢性腎臓病です」あるいは「ステージ4です」など医師に伝えてください。

Q.食生活は、どんなことに気をつけたらいいですか?

A.ステージ2までは塩分制限、ステージ3以上では塩分、タンパク質、カリウム、リンの摂取制限が必要です。

ステージ1~2では、塩分の取りすぎに注意をし、1日6g未満に抑えます。タンパク質は過剰にとらないように気をつけましょう。ステージ3以上では、塩分は1日6g未満、タンパク質の取りすぎに気をつけつつ、症状(ステージ)に合わせて、カリウム、リン、水分の接種制限も行います。

腎臓病で注意が必要な食事

Q.暑い時期ですが、水分の取り方で気を付けることはありますか?

A.ステージ3までの方はたっぷり、4以上の方は普段より少しだけ多めに水分を摂ってください。

ステージ1~3の方は、十分に水分をほきゅうして脱水を防いでください。体内の水分が足りないと、お小水が出なくなってしまいます。ステージ4,5の方は、普段よりひとくち、ふたくちほど多めに水分を摂ってください。お水とお茶がおススメで、スポーツドリンクは多量に摂取しないでくだざい。

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pdfデータ版では、「日常生活で心掛けたい腎臓を労るセルフケアのポイント」「バランストレーニング」「頭の体操/脳トレ」も、あわせてご紹介しています。


どんな人が訪問マッサージの対象になりますか?

年齢や傷病、症状によらず、どなたでも施術を受けていただけます。

10代から90代まで、幅広い年齢の方からご依頼をいただいており、施術をさせていただいています。どういった症状かといったことや、症状の強さ、要介護、要支援のレベルなどは関係なくどなたでもご利用いただけます。

健康保険を利用した施術も可能

訪問マッサージは、必要な手続きを取ることで、健康保険(医療保険)を利用して施術を受けていただける場合もございます。詳細は無料体験マッサージの際に皆さまにご説明させていただいております。

介護保険がいっぱいになってしまった方でもご利用可能

訪問マッサージは介護保険を使わないサービスなので、介護保険を利用されている方にも健康保険を利用した施術を受けていただけます。※時間が被らなければ、同じ日でも問題ありません。

生活保護受給者の方や、マル障をお持ちの方もご利用可能

生活保護受給者の方や、マル障をお持ちの方もご利用いただけます。
※障がい者手帳ではございません。

患者様の声

※いずれもお手続きが必要となります。
無料体験マッサージの際にご説明させていただいておりますのでご安心ください。

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2024年9月23日に愛知県名古屋市中区に名古屋栄事業所を開設致しました。