【2023.05】変形性膝関節症のリハビリについて

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、ひざに痛みが生じる病気です。治療は主に手術と運動療法(リハビリ)で行われますが、痛みを軽減するための自宅でもできるリハビリや、正しい歩き方姿勢について理学療法士の「三上 桃乃 先生」に、変形性膝関節症のリハビリについてお伺いしました。

マッサージ

症状が進むと、安静時にもズキズキとした痛みがあり歩行が困難に

変形性膝関節症の症状には、膝を動かすと痛む、水が溜まって膝が晴れる、星座などの膝の曲げ伸ばしがつらいなどがあります。初期では、立ち上がった時など動作の開始時に痛みを感じる程度ですが、症状が進むと、安静にしていても痛みが取れず、膝がまっすぐ伸ばせなくなって歩行がしづらくなります。こうした症状の結果、外へ出る機会が減ってしまってひきこもる方もすくなくありません。適切なタイミングで治療を受けることがとても大切になります。

肥満や体重の増加、過労、重いものを持つ仕事などが原因に

変帰依性膝関節症になりやすい要因には次のようなものがあります。肥満や体重増加、過労(特に体にあっていない仕事内容)、膝に負担をかける仕事や生活、電車通勤で長時間膝に負担がかかる、女性(特に閉経後で骨粗しょう症を発症している)、加齢などです。

治療・リハビリの目的は、生活の質(QOL)を高めるため

変形性膝関節症のリハビリをする目的は、痛みを軽減して変形をしんこうさせないことですが、もっと大きな目的は”生活の質(QOL)”を高めることです。筋力や関節の可動域(動かせる範囲)を改善することで、趣味などを楽しみ。家出の役割ができるようになります。仕事へ復帰できる人もいるかもしれません。痛みなどの症状でできなくなっていた生きがいを取り戻すのがリハビリです。

日常生活 ここがポイント!

・上体と膝を伸ばして姿勢を整える

膝が痛いとどうしてもO脚みなり、身体が丸まって縮こまってしまいます。できるだけ身体を起こし、膝をのばして立ちましょう。もし痛みが強い場合には、杖などを使って足にかかる体重を分散させます。

・正座はしない

正座をすると、関節に大きな負担がかかり、筋肉の伸び縮みも多いため、痛みを誘発してしまいます。正座はできるだけしないようにして、椅子やベッドを利用しましょう。

・重い荷物は持たない

重い荷物を持つと、どうしても関節にふかがかかってしまいます。買い物などの時はカートを利用するなどしましょう。

・しゃがんでの作業はしない

庭の草むしりや畑仕事などでは、どうしてもしゃがんでの作業が発生します。しかし関節に負荷をかけてしまいますので、台車に座って作業をするなど、工夫をしてください。

お家でできるリハビリ!

・椅子に座って膝の曲げ伸ばし

太ももの前側の筋肉を鍛える運動です。イスに深く座り、片方の足をゆっくり水平に伸ばします。そのまま5~10秒キープして、ゆっくり足をもとに戻します。

・立ったまま、かかとあげ

ふくらはぎの筋肉を鍛える運動です。イスなどにしっかりつかまり、ゆっくりと両足のかかとを上げます。そのまま5~10秒キープしてゆっくり下ろします。この運動をすることで、つま先でしっかり蹴りだして歩けるようになるので、転倒防止にもなります。

・イスからの立ち上がり練習

おしりの筋肉や体感を鍛える運動です。イラストのようにお汁を突き出して、イスにしっかり座ります。そして前傾姿勢のまま、ゆっくりと立ち上がり、上体を起こしていきます。

これら3つの運動を毎日、できれば20回×3セット行ってください。疲れやすい方や、手術後で体力が低下している方は、5~10回ずつ2セットでも構いません。次の日に、疲れや痛みが出ない程度がその方に合った運動量です。翌日の体調を見て、調整していきましょう。

高齢者の転倒予防Q&A

ご高齢の方がうっかり転倒すると、骨折をして長期間のリハビリが必要になったり、寝たきりにつながってしまったりすることが少なくありません。転ばないためにはどうしたらいいのか。理学療法士の「佐藤 桃乃 先生」に引きつづきお伺いしました。

Q.どのようなシーンで転倒が起きやすいですか?

A.家の中では段差やマットにつまづく、会談の残り1~2段を見落とすなどが多くなっています。

家の中で多いのは、マットのヘリやほんの数ミリの段差、コードなどに足をひっかける、会談を降りているときに残り、1~2段を見落とす、夜中トイレに行こうとして転ぶなどです。来客に対応しようと急に振り向いてひっくり返るというケースもあります。家の中は慣れた環境のため。気にせず働いていることが原因だと考えられます。

A.家の外では早朝や夕方の散歩、ペットの散歩で引っ張られて転ぶケースがよく見られます。

外出先では、薄暗い早朝や、夕方の散歩でよく見えておらず、U字溝などに落ちる、ペットの散歩でヒッパレれて転ぶ、縁石につまずく、自転車に乗っていて転倒するなどのケースが多くなっています。中型犬や大型犬の散歩は、身体能力が低下している際は、家の人に代わってもらうことをおすすめします。自転車は、片足立ちができない場合には、平衡感覚や筋力のバランスが悪くなっているので、乗るのを避けた方がいいかもしれません。

Q.転ばないための歩き方を教えてください。

A.前かがみにならないよう上体を起こし、すり足にならないよう、ももから足を上げましょう。

高齢になると、頭で認識している身体能力と、実際の動きが頃なっていることが多いので、意識して状態を起こす、足を上げることが大切です。どうしても前かがみになってしまう場合には、杖などの歩行補助具を使うこともおススメです。70代後半ぐらいから転倒する人が増え始めるので、正しい歩き方を意識していきましょう。

孫の手だよりデータ版はこちら

今回の情報に加えて、簡単なトレーニング方法や気分転換になる頭の体操も掲載している、孫の手だよりのpdfデータを以下からご覧いただくことができます。

取材・文/医療ライター渡邉由希

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